付録D 用語ミニ辞典(ふりがな・言い換え付き)
📖 このページの使い方:分からない言葉が出たらここで引く。むずかしい英語の用語ほど「やさしい言い換え」を太字にしてあります。 ← 目次・はじめにへもどる
🤖 エージェントの仕組み
- エージェント(えーじぇんと):考えるだけのAIに「手」を持たせ、自分で道具を使って作業させる仕組み。Claude Code の正体(関連:第1章)。
- LLM(えるえるえむ):大量の文章を読んで「次の言葉」を当てるのが得意なAI。電話の向こうの天才シェフ(手は無く、指示だけ出す頭脳)(関連:第1章)。
- 大規模言語モデル(だいきぼげんごモデル):LLMの日本語名。Large Language Model の訳(関連:第1章)。
- Claude(くろーど):Anthropic社が作ったLLM。この教材で主に使う頭脳(関連:第1章 / 付録A)。
- Anthropic(あんすろぴっく):Claudeを作っている会社(関連:付録A)。
- モデル(もでる):AIの頭脳そのもの。賢さ・値段・速さが種類ごとに違う(
claude-opus-4-8など)(関連:第2章 / 付録F)。 - エージェントループ(えーじぇんとるーぷ):「考える → 道具を使う → 結果を見て、また考える」をぐるぐる回すこと。エージェントの心臓部(関連:第4章)。
- stop_reason(すとっぷりーずん):AIの返事がなぜ止まったかを示す札。「もう道具を使い終えた」のか「道具を使いたい」のかを見分ける(関連:第4章)。
- end_turn(えんどたーん):stop_reason の一種。「言いたいことは言い終わった=最終回答」の合図。ループを抜けてよい(関連:第4章)。
- tool_use(つーるゆーず):stop_reason の一種でもあり、返事の中のブロックの種類でもある。「この道具を使いたい」というAIのお願い(関連:第3章 / 第4章)。
- ステートレス(すてーとれす):APIは前回を覚えていない性質=毎回まっさら。だから会話の履歴を毎回まるごと送り直す(関連:第2章 / 第4章)。
🛠 道具とスキル
- ツール/道具(つーる):AIが必要に応じて呼び出せる関数や機能。厨房の道具(鍋・包丁)にあたる、AIの「手」(関連:第3章)。
- tool_use(つーるゆーず・ブロック):AIの返事に入る「この道具を、この引数で使いたい」という1ブロック。
{ id, name, input }を持つ(関連:第3章)。 - tool_result(つーるりざると):道具を実際に動かした結果をAIに返すためのブロック。
tool_use_idで「どのお願いへの返事か」をひもづける(関連:第3章 / 第4章)。 - input_schema(いんぷっとすきーま):その道具がどんな引数を受け取るかをJSONの形で書いた説明書。AIはこれを読んで正しい呼び出し方を組み立てる(関連:第3章 / 付録C)。
- input(いんぷっと):AIが道具に渡してきた引数。Claudeではすでにオブジェクトに整っている(OpenAIと違い
JSON.parse不要)(関連:第3章)。 - executeTool(えぐぜきゅーとつーる):道具の名前を見て実際の処理に振り分ける自作の関数(ディスパッチャ)(関連:第5章)。
- スキル(すきる):よく使う手順を「型(段取りカード)」にまとめて持たせたもの。道具を組み合わせたレシピにあたる(関連:第11章)。
- MCP(えむしーぴー):道具を後から差し込める共通プラグ。自作しなくても外部の道具をエージェントに足せる仕組み(関連:付録G)。
🛡 安全
- human-in-the-loop(ひゅーまんいんざるーぷ):危ない操作の前に人間に「やっていい?」と確認させる設計。あの「実行していい?」プロンプトの正体(関連:第8章)。
- サンドボックス(さんどぼっくす):AIが暴れても外に被害が出ないよう囲った砂場。動かせる範囲をあらかじめ狭めておく(関連:第9章)。
- 最小権限(さいしょうけんげん):道具には必要な力だけを与える考え方。読むだけで足りるなら書き込みは持たせない(関連:第9章)。
- パス封じ込め(ぱすふうじこめ):ファイル操作を作業フォルダの外に出させないこと。
../で抜け出す悪さを防ぐ(関連:第9章)。 - allowlist(あろうりすと):「これだけは許す」リスト(ホワイトリスト)。載っていないものは全部ダメ、の発想(関連:第8章 / 第9章)。
- denylist(でないりすと):「これは禁止」リスト(ブラックリスト)。載っていないものは通すので allowlist より緩い(関連:第8章 / 第9章)。
- プロンプトインジェクション(ぷろんぷといんじぇくしょん):読み込んだファイルや道具の結果に悪い指示を仕込み、AIを乗っ取る攻撃。道具の結果を新たな命令として実行しないことが守り(関連:第7章 / 第8章)。
📦 コンテキストとコスト
- システムプロンプト(しすてむぷろんぷと):頭脳に最初に渡す性格・規範(しつけ)。Claude Code の
CLAUDE.mdにあたる(関連:第10章)。 - コンテキスト(こんてきすと):作業中にAIが一度に見ている情報=これまでのやりとり・読んだファイルの中身・道具の結果。AIの「視野」(関連:第14章)。
- コンテキストウィンドウ(こんてきすとうぃんどう):一度に渡せる文章の最大量。AIの机の広さ。あふれると入らない(関連:第14章)。
- トークン(とーくん):AIが文章を数える単位。文章を細かく刻んだ“かけら”。料金と上限の単位(関連:第14章 / 付録F)。
- プロンプトキャッシュ(ぷろんぷときゃっしゅ):毎回送り直す前置きを使い回して安くする仕組み。ループで履歴が膨らむほど効く(関連:第14章 / 付録F)。
- 要約(ようやく):長くなった会話を短くまとめ、机の上を片付ける工夫。コンテキストあふれ対策(関連:第14章)。
🔌 通信・実装
- API(えーぴーあい):プログラム同士の注文窓口。決まった形で頼むと答えが返る(関連:第2章 / 付録A)。
- APIキー(えーぴーあいきー):そのサービスを使うための秘密の合鍵。料金は持ち主に請求。git に上げない(関連:第2章 / 付録A)。
@anthropic-ai/sdk(えすでぃーけー):ClaudeをTypeScriptから手軽に呼ぶための公式の道具箱(関連:第2章)。- messages(めっせーじず):これまでの会話を1行ずつ並べた配列。ステートレスなので毎回まるごと送る(関連:第2章 / 第4章)。
- max_tokens(まっくすとーくんず):1回の返事で作ってよいトークンの上限。最小例では
1024(関連:第2章 / 付録F)。 - ストリーミング(すとりーみんぐ):答えを全部待たず、出来た先から少しずつ受け取る方式。「考えている様子」を見せられる(関連:第13章)。
- .env(どっとえんぶ):APIキーなど秘密の値を書いておく設定ファイル。公開してはいけない(関連:第2章 / 付録A)。
- .gitignore(ぎっといぐのあ):Gitに載せたくないファイルを除外する設定。
.envを守る(関連:第2章)。