用語ミニ辞典(ふりがな付き)
📖 このページのゴール:本文に出てきた言葉を、よみ(ふりがな)+やさしい一言+関連ページで引けるようにします。むずかしい英語ほど「やさしい言い換え」を太字にしてあります。分からない言葉が出たら、まずここで引いてください。 ← 目次・はじめにへもどる
🪜 基本の分類(はしごの段)
「どこまで自分でやり、どこからお任せするか」のはしごを、上から下へ並べた言葉たちです。
- 🟢 オンプレミス(おんぷれみす):ハード(機械)を自分で持って自分で運用するやり方。略して「オンプレ」。たとえ=持ち家(関連:02 オンプレミス)。
- 🟢 IaaS(あいあーす):Infrastructure as a Service(インフラだけ貸し)。サーバーを借りて、OSから上は自分で面倒を見る段。たとえ=土地を借りて自分で家を建てる(関連:03 IaaS)。
- 🟢 PaaS(ぱーす):Platform as a Service(土台ごと貸し)。アプリを動かす土台はお任せで、コードとデータだけ自分が触る段。たとえ=家具付きの賃貸(関連:05 PaaS)。
- 🟢 SaaS(さーす):Software as a Service(完成品をそのまま使う)。Gmail などできあがったソフトを使うだけ。本書の主役ではないが対比に登場。たとえ=レストランで食べる(関連:01 はしご)。
- 🟢 BaaS(ばーす):Backend as a Service(裏側まるごと貸し)。ログインやデータ保存といったバックエンドをまとめてお任せにする形(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 FaaS(ふぁーす):Function as a Service(関数だけ貸し)。小さな処理(関数)を書いて置くと、呼ばれた時だけ動く仕組み。サーバーレスの中心(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 サーバーレス(さーばーれす):サーバーの台数や管理を考えなくていい使い方。サーバーが無いのではなく「自分で意識しなくてよい」という意味。たとえ=電気・水道(使った分だけ)(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 コンテナ(こんてな):アプリと必要な道具をひとつの箱に詰めて、どの環境でも同じに動かす技術。たとえ=お弁当箱(関連:04 コンテナ)。
- 🟢 仮想マシン(かそうましん/VM):1台の機械の中に作る、ソフトでできた“もう1台のコンピューター”。IaaSで借りるのはたいていこれ(関連:03 IaaS)。
- 🟢 インスタンス(いんすたんす):実際に1台借りて動かしている仮想マシンのこと。「EC2インスタンスを1台立てる」のように数える(関連:03 IaaS)。
🔧 技術のことば
箱(コンテナ)まわりや、クラウドの裏側のしくみを表す言葉です。少し応用寄り、読み飛ばしてもOK。
- 🟢 Docker(どっかー):箱(コンテナ)の規格そのものであり、箱を作って動かす道具。まずはここから(関連:04 コンテナ)。
- 🔧 Kubernetes(くばねてぃす/k8s):箱を何百個も束ねて指揮する仕組み(司令塔)。強力だが学習が重い。読みは「クバネティス」、k と s の間が8文字なので「k8s」と略す(関連:04 コンテナ)。
- 🔧 オーケストレーション(おーけすとれーしょん):たくさんの箱の配置・増減・復旧を自動で取り仕切ること。指揮者がオーケストラをまとめるイメージ(関連:04 コンテナ)。
- 🔧 コンテナイメージ(こんてないめーじ):箱の設計図(テンプレート)。これを動かすと実際のコンテナになる。単に「イメージ」とも(関連:04 コンテナ)。
- 🔧 コールドスタート(こーるどすたーと):しばらく使われず眠っていた処理が、最初の1回だけ起動に少し待たされること。サーバーレスの弱点のひとつ(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 オートスケール(おーとすけーる):アクセスが増えたら自動で台数を増やし、減ったら減らす仕組み。「自動で伸び縮みする」(関連:06 サーバーレス・BaaS / 07 コスト)。
- 🔧 プロビジョニング(ぷろびじょにんぐ):サーバーなどを用意・準備すること。「プロビジョニングする=使えるようにそろえる」(関連:03 IaaS)。
- 🔧 lift & shift(りふと・あんど・しふと):今あるシステムを作り直さず、そのままクラウドへ持ち上げて移すこと。まずは引っ越し優先のやり方(関連:03 IaaS)。
💰 評価のことば(コスト・安全・運用)
「安いの?」「安全なの?」「あとが大変じゃない?」を見極めるための、ものさしになる言葉です。
- 🟢 従量課金(じゅうりょうかきん):使った分だけ払う料金。電気・水道と同じ考え。小さく始めやすいが、増えると跳ねることも(関連:07 コスト)。
- 🟢 固定費(こていひ):使っても使わなくても毎月決まってかかるお金(サーバー代など)。オンプレ・常時稼働ほど効いてくる(関連:07 コスト)。
- 🟢 無料枠(むりょうわく):ここまではタダで使える範囲。個人や学習で「月0円〜」を狙える(関連:07 コスト)。
- 🟢 ベンダーロックイン(べんだーろっくいん):特定サービスの独自機能に頼りすぎて、あとから他へ移りにくくなること。便利さの裏の落とし穴(関連:05 PaaS / 09 長期メンテ)。
- 🟢 責任共有モデル(せきにんきょうゆうもでる):どこをクラウドが守り、どこを自分が守るかの線引き。任せるほどクラウドの担当は増えるが、データ・設定・鍵は最後まで自分(関連:01 はしご / 08 セキュリティ)。
- 🟢 EOL(いー・おー・える):End of Life=提供終了。使っているOSや言語のそのバージョンがサポート打ち切りになること。来たら新しい版へ上げる必要がある(関連:09 長期メンテ)。
- 🟢 SLA(えす・える・えー):Service Level Agreement=サービス品質の約束。「何%は動かします」とクラウドが示す可用性などの保証(関連:08 セキュリティ / 09 長期メンテ)。
- 🟢 可用性(かようせい):システムが止まらず動き続けられる度合い。「落ちにくさ」のこと。99.9% のように%で表す(関連:09 長期メンテ)。
- 🔧 オンコール(おんこーる):障害に備えて当番が待機し、呼ばれたら対応する体制。自分で運用するほど負担が重い(関連:09 長期メンテ)。
🛠 具体サービス(実名)
本文に出てきた実在のサービスを、はしごのどのへんかと一言で。「どこの会社のものか」もそえます。
- 🟢 AWS EC2(いーしー・つー):Amazon のサーバー貸し(IaaS)の代表。仮想マシンを1台から借りられる(関連:03 IaaS)。
- 🟢 AWS Lambda(らむだ):Amazon のサーバーレス(FaaS)。関数を置くと呼ばれた時だけ動き、使った分だけ課金(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 Fargate(ふぁーげーと):AWS の、サーバー管理ナシで箱(コンテナ)を動かせる仕組み。運用をAWSが肩代わり(関連:04 コンテナ)。
- 🟢 Google Cloud Run(くらうど・らん):Google の、箱なのにサーバーレス的に使える実行台。ゼロスケール+従量で、待機中はほぼ0円(関連:04 コンテナ / 06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 Vercel(ばーせる):フロントエンド/Next.js の定番。
git pushで即公開。PaaS+サーバーレスのハイブリッド(関連:05 PaaS)。 - 🟢 Netlify(ねっとりふぁい):静的サイト・フロントに強い定番。Vercel と並ぶ手軽な公開先(関連:05 PaaS)。
- 🟢 Firebase(ふぁいやーべーす):Google のBaaS。ログイン・データ保存・公開などをまとめてお任せにできる(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 Supabase(すーぱべーす):PostgreSQL(ポストグレス=定番のデータベース)ベースのBaaS。Firebase の対抗としてよく挙がる(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 Cloudflare Workers(くらうどふれあ・わーかーず):Cloudflare のサーバーレス。世界中の利用者の近くで小さな処理を高速に動かせる(関連:06 サーバーレス・BaaS)。
- 🟢 Heroku(へろく):PaaS の元祖。
git pushするだけで動く手軽さの代名詞(関連:05 PaaS)。
🟢 ひとことで言うと
迷ったら、「その言葉は“はしご”のどのへんの話か」を思い出すのが近道です。オンプレ→IaaS→コンテナ→PaaS→サーバーレス・BaaS の並びと、「データ・設定・鍵だけは最後まで自分の責任」——この2つを軸に置けば、知らない用語も位置づけて理解できます。本文に戻って、たとえ話と一緒に読み返してみてください。