用語ミニ辞典(ふりがな付き)

📖 このページのゴール:本文に出てきた言葉を、よみ(ふりがな)+やさしい一言+関連ページで引けるようにします。むずかしい英語ほど「やさしい言い換え」を太字にしてあります。分からない言葉が出たら、まずここで引いてください。 ← 目次・はじめにへもどる


並びは「DBの種類 → RDBのことば → 整合性・運用 → 具体サービス」。難しさの目印は 🟢 基礎(全員) / 🔧 応用(読み飛ばしOK) です。

🗂 DBの種類(どんな“形”でデータを持つか)

「かっちりした表」なのか「ゆるいカゴ」なのか——データので置き場所が分かれます。

  • 🟢 リレーショナルDB(りれーしょなるでぃーびー/RDB):データを表(テーブル)で持ち、表どうしを「関係」で結ぶDB。たとえ=きっちりした表計算+伝票。いちばん素直な第一候補(関連:02 RDB)。
  • 🟢 SQL(えす・きゅー・える):RDBに「これ取って」「これ入れて」と頼むための共通言語SELECT(取り出す)INSERT(入れる)など。多くのRDBで通じるつぶしの効く言葉(関連:02 RDB)。
  • 🟢 NoSQL(のー・えす・きゅー・える)Not only SQL=かっちりした表に縛られないDBの総称。たとえ=中身がバラバラでも入る大きなカゴ。大量・高速・柔軟が得意で、複雑な突き合わせは苦手なことが多い(関連:07 NoSQL)。
  • 🟢 KV(けー・ぶい/キーバリュー)Key-Value=「合言葉(キー)」を渡すと「中身(バリュー)」が返る、いちばん単純なNoSQL。たとえ=コインロッカー(番号で出し入れ)。速いが「条件で検索」は苦手(関連:07 NoSQL / 08 サービス)。
  • 🟢 ドキュメントDB(どきゅめんとでぃーびー):1件のデータをJSON(ジェイソン=入れ子で書ける書式)のかたまり=「ドキュメント」で持つNoSQL。たとえ=書類を1枚ずつフォルダに。形がバラついてもそのまま入る(関連:07 NoSQL / 08 サービス)。
  • 🔧 列指向(れつしこう/ワイドカラム):行ではなく列ごとにまとめて持つ作りのNoSQL。超巨大データや決まったパターンの大量読み書きに強い(例:Cassandra)。初心者はまず「そういう特化型がある」だけでOK(関連:07 NoSQL)。
  • 🔧 グラフDB(ぐらふでぃーびー):データを点と線(つながり)で持つNoSQL。「友達の友達」「経路」など関係そのものをたどる用途が得意(例:Neo4j)(関連:07 NoSQL)。
  • 🟢 オブジェクトストレージ(おぶじぇくとすとれーじ):画像・動画・PDFなど大きいファイルを置く専用倉庫。DBではない。たとえ=貸し倉庫。DBには「倉庫の場所=URL」だけ書く(関連:10 オブジェクトストレージ)。

🗄 RDBのことば(表まわりの基本用語)

リレーショナルDBを語るときに必ず出てくる、表・整合性・速さの言葉です。

  • 🟢 テーブル(てーぶる):データを入れるそのもの。横一列=行(レコード)、縦の項目=列(カラム)。たとえ=Excelの1シート(関連:02 RDB)。
  • 🟢 スキーマ(すきーま):表の設計図。「この列は文字、この列は数値」と型や形をかっちり決めた約束。決めておくほど壊れたデータが入りにくい(関連:02 RDB / 07 NoSQL)。
  • 🟢 トランザクション(とらんざくしょん):複数の処理を「ぜんぶ成功か、ぜんぶ取り消し」でまとめる一括処理。たとえ=送金(引いて足す、が片方だけは絶対ダメ)(関連:02 RDB)。
  • 🟢 ACID(あしっど):トランザクションが守る4つの約束(原子性・一貫性・分離性・永続性)の頭文字。ざっくり「中途半端にならず、ちゃんと残る」という信頼の証(関連:02 RDB)。
  • 🔧 正規化(せいきか):同じ情報をあちこちに重複させず、表を分けて1か所にまとめる整理術。ダブりが減って直し忘れを防げる(関連:02 RDB)。
  • 🟢 インデックス(いんでっくす):目的のデータを速く見つけるための索引(さくいん)。たとえ=本の巻末索引。あると検索が速いが、付けすぎると書き込みは少し重くなる(関連:02 RDB)。
  • 🟢 結合(けつごう/JOIN)ジョイン。複数の表を関係でつなげて1つの結果にすること。たとえ=「注文表」と「商品表」を突き合わせる。RDBの得意技(関連:02 RDB)。
  • 🔧 レプリケーション(れぷりけーしょん):同じデータの複製(コピー)を別のサーバーにも持つこと。1台壊れても大丈夫、読み取りも分担できる。たとえ=控えをもう1冊(関連:05 RDS / 06 Aurora)。
  • 🔧 シャーディング(しゃーでぃんぐ/水平分割):データを何台かに分けて持たせ、負荷を散らすこと。たとえ=1冊が分厚いので巻を分ける。NoSQLが大量データをさばける理由のひとつ(関連:07 NoSQL)。

⚖️ 整合性・運用のことば(“正しさ”と“お任せ度”)

「データの正しさ」と「運用をどこまで任せるか」を測る、ものさしの言葉です。

  • 🟢 強整合性(きょうせいごうせい):書いた直後でも、誰が読んでも必ず最新が返る厳密さ。たとえ=残高はいつ見ても正しい。RDBが得意(関連:02 RDB / 07 NoSQL)。
  • 🟢 結果整合性(けっかせいごうせい):今すぐは古い値が見えても、しばらく待てば最新にそろうゆるさ。速さ・大規模と引き換え。たとえ=SNSの「いいね数」が一瞬ズレる(関連:07 NoSQL)。
  • 🟢 マネージドDB(まねーじどでぃーびー):中身は普通のDBだが、バックアップ・更新・故障対応をクラウドが代行してくれる形。たとえ=家事代行つきの住まい(関連:05 RDS)。
  • 🟢 サーバーレスDB(さーばーれすでぃーびー)台数や管理をまったく意識せず使えるDB。アクセスに応じて勝手に伸び縮みし、使った分だけ払う。たとえ=電気・水道(関連:06 Aurora / 08 サービス)。
  • 🟢 フェイルオーバー(ふぇいるおーばー):今動いている機械が壊れたとき、自動で控えに切り替えて止めない仕組み。たとえ=補欠が即座に交代(関連:05 RDS / 06 Aurora)。
  • 🟢 バックアップ(ばっくあっぷ):いざに備えたデータの控え(コピー)。大事なのは「ちゃんと戻せるか(復元)」まで確かめておくこと(関連:04 オンプレ / 05 RDS)。
  • 🔧 TTL(てぃー・てぃー・える)Time To Live=データの消費期限。「○秒たったら自動で消す」設定。キャッシュを古いまま居座らせないために使う(関連:09 キャッシュ)。
  • 🔧 stale(すている/古いデータ):キャッシュなどの控えが最新とズレて古くなった状態。たとえ=貼りっぱなしの古い付箋。キャッシュにつきまとう注意点(関連:09 キャッシュ)。

🛠 具体サービス(実名)

本文に出てきた実在のサービスを、「どんな仲間か」「どこのものか」を一言でそえて。

リレーショナルDB(SQL系)

  • 🟢 SQLite(えす・きゅー・らいと)サーバー不要・ファイル1個のRDB。アプリに組み込んで使う定番。たとえ=ノート1冊(関連:03 SQLite)。
  • 🟢 PostgreSQL(ぽすとぐれす・きゅー・える/ポストグレス):高機能で評判の良い定番オープンソースRDB。「迷ったらこれ」と言われがち(関連:02 RDB / 05 RDS)。
  • 🟢 MySQL(まい・えす・きゅー・える):世界中で広く使われる定番オープンソースRDB。Webサービスの長年の相棒(関連:02 RDB / 04 オンプレ)。
  • 🟢 Amazon RDS(あーるでぃーえす):AWSのマネージドRDB。PostgreSQLやMySQLなどを選べ、運用はAWSが代行。たとえ=家事代行つきDB(関連:05 RDS)。
  • 🟢 Aurora(おーろら):AWS製の高性能・高可用なRDB(MySQL/PostgreSQL互換)。RDSより速くて落ちにくいが、やや割高でAWS寄り(関連:06 Aurora)。

NoSQL

  • 🟢 DynamoDB(だいなも・でぃーびー):AWSのサーバーレスNoSQL(KV/ドキュメント)。運用ゼロ・自動で伸び縮み・従量課金(関連:08 サービス)。
  • 🟢 MongoDB(もんご・でぃーびー):代表的なドキュメントDB。JSON風のかたまりをそのまま保存でき、柔軟(関連:08 サービス)。
  • 🟢 Firestore(ふぁいあすとあ):Google/Firebase のドキュメント型サーバーレスDB。スマホ/Webとリアルタイム同期が得意(関連:08 サービス)。
  • 🟢 Redis(れでぃす)超高速なメモリ上のKV。キャッシュの大定番で、順位表やpub/subなど多機能(関連:09 キャッシュ)。
  • 🟢 Memcached(めむきゃっしゅど)シンプル一本の高速キャッシュ。「とにかく速く控える」だけに割り切った作り(関連:09 キャッシュ)。

ファイル置き場・配信

  • 🟢 Amazon S3(えす・すりー):AWSのオブジェクトストレージの代表。大きいファイルの定番置き場(関連:10 オブジェクトストレージ)。
  • 🟢 Cloudflare R2(あーる・つー):Cloudflare のオブジェクトストレージ。取り出し(送信)が無料なのが特徴で、配信が多い用途に向く(関連:10 オブジェクトストレージ)。
  • 🟢 署名付きURL(しょめいつき・ゆーあーるえる)「この人だけ・この時間だけOK」の期限つき合鍵URL。倉庫を全公開せず、一時的に出し入れを許す安全な渡し方(関連:10 オブジェクトストレージ)。
  • 🟢 CDN(しー・でぃー・えぬ)Content Delivery Network世界中に置いた控えから、近い場所で配る仕組み。画像などを速く届ける(関連:10 オブジェクトストレージ / 09 キャッシュ)。
  • 🟢 ブロブ(ぶろぶ/blob)Binary Large OBject=画像・動画・PDFなど大きなかたまりのデータのこと。DBに直接入れず、倉庫(S3系)へ置くのが鉄則(関連:10 オブジェクトストレージ)。

🟢 ひとことで言うと

迷ったら、「その言葉は“どの軸”の話か」を思い出すのが近道です。①データの形(かっちりRDB か ゆるいNoSQL か)②運用のお任せ度(ファイル→自前→マネージド→サーバーレス)、それに 「速さの一時置き=キャッシュ」「大きいファイル=倉庫(S3)」。この4点に当てはめれば、知らない用語も位置づけて理解できます。本文に戻って、たとえ話と一緒に読み返してみてください。


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