第5章 配置と量 — 近いものはまとまって見える、大きく近いものは押しやすい、選択肢は減らす

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ひとことで

関係のあるものを近くに、関係のないものを離して置きます。よく押すものは大きく近くに、危ないものは離して。選択肢は減らし、一画面の主役は一つにします。

近いものは仲間に見える(ゲシュタルト)

人の目は、近くにあるものを一つのまとまりとして見ます。線や枠で囲まなくても、距離だけでグループが伝わります。ソシオメディアの「視覚ゲシュタルト」、NN/g の「近接の法則」が出典です。

避けたい例 改善例
ラベルが上下の入力欄のちょうど中間にあり、どちらの名前か分からない ラベルは自分の欄に近づけ、隣の欄とは離す
「氏名」「住所」「カード番号」が等間隔に並ぶ 「お届け先」と「お支払い」で間隔を空けて二つの塊にする
関係ない注意書きがボタンのすぐ横にある 注意書きは関係する欄のそばに移す

左はラベルが上下の入力欄のちょうど中間にあり、どちらの欄の名前か分からない画面。右はラベルが自分の欄のすぐ上にあり、「お届け先」と「お支払い」の塊が間隔で分かれている画面

大きく近いものは押しやすい(フィッツの法則)

目標が大きいほど、近いほど、速く正確に押せます。ソシオメディアの「フィッツの法則」と NN/g の「Fitts’s Law and Its Applications in UX」が出典です。

避けたい例 改善例
スマホで、文字と同じ大きさのリンクが並ぶ 指で押せる大きさにし、間を空ける
主ボタンが画面の端に小さく置かれている 主ボタンは大きく、操作の流れの先に置く
「保存」と「削除」が同じ大きさで隣り合う 削除は離し、見た目も変える(枠だけ、赤)

選択肢が多いほど迷う(ヒックの法則)

選択肢の数が増えるほど、選ぶのに時間がかかります。ソシオメディアの「ヒックの法則」が出典です。メニューを減らす、段階に分ける、よく使うものを前に出す、が具体策です。

避けたい例 改善例
設定画面に40項目が一列に並ぶ 「表示」「通知」「アカウント」に分ける。よく使う項目を上に
都道府県を自由入力で選ばせる 一覧から選ぶ
最初の画面にボタンが12個 利用者の8割がやることを1〜3個に絞り、残りはメニューへ

一画面に主役は一つ

NN/g の10原則の8番目は「美的で最小限のデザイン(Aesthetic and Minimalist Design)」です。関係のない情報は、関係のある情報を見えにくくします。デジタル庁デザインシステムも、いちばん重要な操作のためのプライマリーボタンは「ひとつの画面につき、原則1つまで」としています(ボタン: 使い方)。

余白は「何もない無駄な場所」ではなく、まとまりと主役を伝える道具です。デジタル庁デザインシステムの「余白」に、余白の取り方の考え方があります。

左は同じ大きさの青いボタンが8個並び、「削除」が「保存」の隣にある画面。右は青い「保存」が一つだけで、残りはメニューに入り、「削除」は離れた場所に赤い文字で置かれた画面

やってみる

自分の画面を、ぼかして(目を細めて)見てください。いくつの塊に見えるか、どこがいちばん目立つかを数えます。塊が多すぎる、主役が二つ以上ある、なら配置を見直します。

出典


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