UI設計の基礎 — 読まなくても分かる画面の作り方

このページは入口(ハブ)です。まずここを読んで、上から順に各章へ進んでください。

画面を作るのは、いまや AI に頼めます。しかし「その画面が使いやすいか」を判断するのは人です。判断の物差しがないと、AI が出した画面を「なんとなく良さそう」で受け取ることになります。

この連載は、UI(ユーザーインターフェース。人が触れる画面と操作のこと)の設計で昔から守られてきた原則を、初めての非エンジニアの人向けに、出典つきでまとめたものです。原則の多くは数十年前から言われているもので、流行りの見た目とは関係なく効きます。

⚠️ この連載について — AI と一緒に書き、出典は一つずつ開いて確認しています。それでも読み違いや古い情報が混じる可能性はあります。間違いに気づいたら PR(プルリクエスト)か Issue で教えてください。


1. 誰のため、何のため

  • 誰のため … 画面を作る人、作らせる人、確認する人の全員。プログラミングの知識はいりません
  • 何のため … ①使いやすい画面と使いにくい画面の違いを「言葉で」説明できるようになる、②AI に画面を頼むときの指示と、できた画面を見るときの観点を手に入れる
  • どう読む … 各章は「ひとことで → なぜ → 避けたい例と改善例 → やってみる → 出典」の順です。例は画面の文言で示してあるので、自分の画面に当てはめながら読んでください。図は左が避けたい例、右が改善例です

2. 三つの合言葉

この連載の出発点になった三つの言い回しです。章を読む前に、まずこれだけ覚えてください。

合言葉 意味 くわしくは
一貫性をもたせる 同じ意味のものは、同じ見た目・同じ場所・同じ言葉で 第1章
読まなくても分かる 説明文を読まなくても、見れば何ができるか分かる。文字を減らすことであって、文字をなくすことではない 第2章
肯定形と否定形をまぜない 設定の項目は「〜する」の形にそろえる。「通知を受け取る」の隣に「メールを受け取らない」を置かない 第3章

「読まなくても分かる」は、よく「ノンバーバル(言葉に頼らない)」と言われます。ただし「文字をなくしてアイコンだけにする」まで進めると、かえって意味が伝わらなくなります。アイコンには言葉を添えるのが定番の指針です(第2章で扱います)。


3. 目次

第1部 画面の基本

第2部 操作の基本

第3部 AI と使う

付録


4. 出典の選び方

本文で引く出典は、次の五つに絞っています。どれもこの連載を書いた時点で開けることを確認したものです。

  • ソシオメディア「ヒューマンインターフェース ガイドライン」 — 日本語で読める実務向けの指針集。一項目が短く、画面レビューの観点にそのまま使えます
  • NN/g(ニールセン・ノーマン・グループ)の記事 — 「ユーザビリティの10原則」をはじめとする定番。英語ですが、原則の名前と要点だけ押さえれば十分です
  • デジタル庁デザインシステム — ボタン・スイッチ・入力欄など部品ごとの使い方を日本語で確認できます。「原則を学んだあと、実際の画面でどうするか」を調べる用途に向きます
  • 書籍 — ノーマン『誰のためのデザイン? 増補・改訂版』(考え方の土台)と Tidwell『デザイニング・インターフェース 第2版』(画面のパターン集)の二冊です
  • 公的な基準と大手の指針 — WCAG 2.2、NIST の SP 800-63B、Apple の Human Interface Guidelines、Google の web.dev、英国政府のデザインシステム。第7章の「戻る」の節と、第8章の入力・ログイン・登録の節で引きます

一覧は付録Bにあります。


5. この連載の到達点

最後まで読むと、こんなことができるようになります。

  • 使いにくい画面を見て、「どの原則に反しているか」を名前で言える
  • 設定画面やフォームの文言を、肯定形・短い言葉・動詞のボタンに直せる
  • 画面の流れを見て、「いまどこで、次に何をするか」が伝わっているかを確かめられる
  • 入力欄を見て、聞かなくていいこと、突き返さなくていいこと、失わせてはいけないものを指摘できる
  • AI に画面を頼むとき、守らせたい原則を指示文に書ける
  • できた画面を、第9章のチェックリストで確認できる

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